事例紹介

  • 親族内承継
  • 伝統工芸品製造業

三国提灯いとや

提灯職人の技を、父から娘へ 課題に向き合い可能性に挑戦する

三国提灯いとや
承継の種類
親族内承継
所在地
坂井市三国町南本町2丁目3-29
TEL
0776-81-3574
創業
1791年
事業概要
伝統工芸品製造業

やりがいある提灯作り 事業承継で課題解決も


歴史ある湊町三国で、「三国提灯いとや」は県内外の神社仏閣や店舗の提灯を手作りしています。竹ひごの骨組みから和紙の貼り付け、絵付けまで、昔ながらの製法で一貫製造するところは全国的にも少なく、福井県郷土伝統工芸品に指定。畑さんは「創業は寛政3年。父の代から提灯作りを始め、長男である私が家業を継ぎました」と振り返ります。

娘のまりやさんは、2008年に調理師として働いていた病院を退職し、提灯作りを始めました。「当時、祖父母の介護をしながら働く父を助けたかった。最初は提灯作りの仕事を覚えるのに必死でしたが、もともとものづくりは好きだったんです」とまりやさんは語ります。師匠である父のもと提灯職人の技を磨き、結婚・出産を経て、今では提灯作りから事務全般まで担っています。2021年に「父も高齢になり、事業を受け継ぐ準備を少しずつ進めていけたら」と考えメインバンクに相談すると、福井県事業承継・引継ぎ支援センターを紹介されました。

本格的な事業承継を5年後に設定し、二人は中小企業診断士とともに現状の課題を洗い出しながら親族承継計画を策定。「提灯は手間がかかる割に価格が安い。価格を見直し、房など従来はサービスだった部分をオプションとして見える化しました」と語ります。畑さんは「休日も見直して気持ちの余裕ができ、楽しみの時間がとれるようになりました」とほほ笑みます。最近、まりやさんの姪も提灯作りに参加するように。「少しずつ改善し魅力ある職場に変われば、自然と提灯作りをやってみたいという人が出てくるはず」と技の継承を目指します。

「提灯作りはいろいろな可能性がある、やりがいのある仕事」と胸を張るまりやさん。近年は、照明などインテリア分野にも挑戦。フランスでのインスタレーション展示や、県の商品開発プロジェクト採択など活動の場を広げています。畑さんは、「私は一生職人、これからも提灯作りを続けたい」と生涯現役を宣言。師匠として父親として、まりやさんをそばで支え、活躍を見守っています。

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