Interview

有限会社 中川鉄工 中川知士

異分野の機械製造に取組み、県外取引先の拡大へ。

有限会社 中川鉄工
代表取締役 中川知士

会社の事業について教えていただけますか?

明治6年に鉄工業として創業し、今年で153年目になり、私で5代目です。創業当初は大八車の製造を行っており、その後、飛行機部品の製造を手がけていた時期もありました。現在は産業機械の設計・製造を主軸としており、主にプラント工場の圧力容器タンクなどを製造しています。設計から製造まで自社で一貫して行うことを特長としており、お客様のご要望を伺いながら提案ができる点が私たちの強みです。

工場外観

家業に入られる前はどのようなお仕事をされていましたか?

愛知の大学で機械工学を学んだ後、愛知県内の自動車関連企業に就職しました。そこでは車の製造そのものよりも、車体の耐久テストを行う少し特殊な業務に携わっていました。祖父が発明家のような気質だったこともあり、幼い頃からものづくりに触れる機会が多く、自分自身も何かを形にすることが好きでした。

父からは特に「継いでほしい」と言われたことはありませんでした。私は三兄弟の次男ですが、長男が県外で就職したこともあり、自分が会社を引き継ごうと決断して、24歳の時に福井に戻り家業に入りました。

工場内観

事業承継されてから取り組んだことは?

入社以来15年間、専務として経営に関わっていたため、実務的な運営にはすでに携わっていました。私が39歳の時、父が70代を迎えたことや、元号が平成から令和へと変わる節目でもあったため、そのタイミングに合わせて代表交代を行いました。

取り組んできたこととしては、それまで主軸だった繊維向けの染色機製造などで培った技術力を活かし、食品製造機械など異なる分野の機械製造に挑戦していきました。ありがたいことに県外からの受注も増え、新規取引先を拡大することができました。 また、「人が見える、ものづくり」を会社のスローガンに掲げ、社員の顔が見えるWebサイトの構築や、お客様に寄り添い経営課題の解決を行う「ゼロから1を生み出すチャレンジ集団」としてのイメージ向上にも努めてきました。さらに業務改善の一環として、補助金を活用しながら工程管理システムのDX化など、デジタル導入も進めています。

今後の展望をお聞かせください。

これまでは取引先企業向けの独自機械を設計・製造するBtoB事業が中心でしたが、これからはその先の「BtoBtoC」を見据え、エンドユーザーに喜んでいただける自社商品開発などの新規事業を構想中です。すでにアイディアはあるので、その実現に向けて取り組んでいきたいと考えています。 また、お取引先から「工場が古くなってきた」という声を伺う機会も多いため、今後は工場のリフォームを手がける事業など、多角的な展開も視野に入れています。